平成１３年１２月開店。函館ラーメンの新興勢力の筆頭格である同店。比内鶏スープととんこつスープの２種類が用意
されているが、一文字の特徴がより表れているのは比内鶏スープのほうである。比内鶏を中心に、各種魚介、野菜、
南茅部産の昆布などから採られるスープは、あっさり感を維持しつつも線が太く重厚な味わいを醸し出す。透明スープ
でこれだけ旨みがググッと伝わってくるラーメンは滅多になく、店主の技量の高さは疑いようがない。

具のレベルの高さもかなりのもので、ローリエや生姜などを使用して煮込まれるチャーシューは、ジューシーかつ清廉
な味わいが口内に広がる逸品。半熟味玉の旨さも半端ではない。

ただ、スープに浮かぶこの厚い油膜は果たして必要であろうか。それに、この店は作り手が複数いて味が全然安定し
ていないのが気になる。最近では複数店舗展開を始め、その傾向に拍車をかけることにならなければいいのだが・・・。

（最終実食日　平成１５年７月２３日）