店名は「ほくざんりゅう」。札幌の旭川ラーメンは半端じゃないくらいレベルが高い。それを証明する１軒。

まずは醤油ラーメン。奇を衒うことのない、旭川の王道といえる仕上がり。一見地味なルックスとは裏腹に、「これは手
を込めて作られているな」とスープを啜れば伝わってくるはずだ。とんこつや魚がよく出ていながら臭みはなく、無添加
の軽やかさも相俟って、箸がどんどん進む。スープの濃さ、麺の茹で加減も文句ない。

そして店主の一押しであり、一番人気の塩ラーメン。その半濁スープは旭川系にしてはややあっさりとした仕上がり。し
かし食べ進むごとにその自然素材の成せる幽玄な味わいに魅了されていく。旭川系でありながら旭川には存在しない
タイプのハイレベル塩ラーメンだ。女性店主の笑顔が一層味を引き立ててくれる。

新メニューのジンジャーソルトも必食メニュー。生姜を使うラーメンは日本中にあるが、生姜系のスープでこれほど旨い
ラーメンが他にあるだろうか。

（最終実食日　平成１８年４月４日）